「問題解決を、医者や起業家の視点から説明してみる」

「問題解決を、医者や起業家の視点から説明してみる」

 

タイトル通り、問題解決を医者や経営コンサルタンとという視点から説明してみますね。

 

 

医者は患者を診て、問題は何か?を掴みます。

 

問題とはとりわけ、真因(真の病気の原因)のことです。そして、その真因を解決するために検査や、場合によっては手術を行うわけです。

 

まず、医者は、自分の頭の中の膨大なデータから、患者を診て、ある程度の仮説や見込みを立てるでしょう。それを基に、検査をする場合もあります。検査結果を見てから、病気を突き止めて、薬などの対処をするわけです。

 

次に、起業家の話をします。

 

起業家はまず、問題発見をします。起業の企画案を立て、事業チャンスを見つけます。

 

そして、それを基に、資金や人脈を集め、実際に起業するのですが、その際に、ビジネスプランは仮説の段階と言えるでしょう。

 

仮説の精度を上げるために、市場規模の調査やニーズ調査などはするでしょうが、それでも成功するかどうかは不明であり、やはり仮説なのです。

 

そのビジネスプランを基に、起業した後は試行錯誤の連続が待っています。

 

仮説を立てては行動し、実証し、成果が出れば良し、成果が出なければ真因(この場合は結果が出なかった原因追求や、成果を出すための因子を見つけることなど)を見つけだし、仮説の精度を上げ、行動し続けます。

 

問題とはあるべき姿と現在とのギャップ(差)であり、それを埋めるのが問題解決です。

 

問題がないと認識しているとしたら、あるべき姿を会社が描いていないということであり、現状維持路線と言え、現在の過激な競争下では衰退まっしぐらです。

 

医者も起業家も、問題解決のためには真因を見つけだすのは同じですが、肝心の真因が判明しても打ち手が出せないときがあります。

 

末期癌や、会社の中に資源(人や金や技術など)がないなどです。真因が分かっても、打ち手が出せないときは辛いでしょう。

 

真因を見つけだすには、情報収集や分析が必要です。そのための手段はたくさんあります。

 

詳しくは「図解&事例で学ぶ問題解決の教科書」やその他の本などを参考に、自分なりの情報収集術や分析術を身につけるべきでしょう。

 

 

 

情報収集の仕方の本や分析の本はたくさんあります。

 

いくつか、具体的な例を書きます。

タテ(様々な項目や可能性を列挙する)とヨコ(それぞれの真因を深堀りする)を意識するといいです。まず、全体像をMECEで洗い出して、その後、それぞれの項目の真因を深く探るのです。

 

ただし、MECEしすぎて、問題解決のための項目が多くなりすぎるのも問題なので、8割程度に収め、8割を深堀りしていくことになります。

 

離職の問題解決の際、原因の項目を、「上司、会社全体、採用時など」、列挙するとします。

 

その際、会社全体の雰囲気に合わない人を採用しているのに、上司の問題だと安直に判断すると、真因を誤ることになります。

 

他には、営業成績が悪いB君がいたとして、A君という営業成績が良い人を、B君の営業エリアに移し、担当させたら、同じく成績が上がらない例があります。

 

これは、個人の能力というより、エリアの問題(競合が激しいなど)だったのです。

 

このように真因を正確に掴むということは大事なのです。

 

分析術も例を挙げておきましょう。、

 

「回帰分析」「判別分析」「主成分分析」の3つが役立ちます。

 

「回帰分析」は、様々な情報から、目的とする数字を予想するときに使用します。

 

例えば、ダイレクトメール(DM)で集客をしたとき、DMを1000通、3000通・・・と数を変えることによって集客数が変わりました。このデータをとっていけば、目的集客数を達成するには、だいたい何通のDMが必要かがわかります。

 

「判別分析」は、「買うか買わないか」「入会するかしないか」といった判別を予測するときに使用します。

 

特に金融業者が「顧客がカード入会できるかどうか?」「住宅ローンが組めるかどうか?」の判断をするときに、この分析を使います。

 

「主成分分析」は、様々な成分の入った調味料の成分を割り出し、どういった味かを類推するときに使用します。また自社製品が競合他社と比べて、どの場所にあるのかのポジショニングを明確化する場合にも使用できます。

P86、87。

 

そして、仮説とは情報収集や分析に割ける時間が限られる場合があります。

 

十分な時間をかけた情報収集や分析をできずに、仮説を立てて、スピード感を大事にしないといけない場面もあるということです。

 

その際は、重要だと思えない部分(パレートの法則で言えば2割の商品が8割を稼ぐというものですから、2割に重点を置くなど)は情報収集も分析も避けると効率が良くなるでしょう。

 

もちろん、時間がある場合は、仮説の精度を上げるためにも、十分な情報収集と分析をした方がいいです。仮説の精度を重視するか、スピードを重視するかです

 

場面によって、求められる仮説は変わります。

 

ちなみに、問題解決では、1 立場による視点、2 空間による視点、3 時間による視点があります。

 

立場による視点とは「社長と新人では問題解決の大きさも重要さも難易度も違う」ということです。

 

空間による視点とは、「会社全体での取り組みなのか、部署のみか?などの規模感の違い」です。

 

時間による視点とは、「問題の解決期間」のことです。問題解決には締め切りもあり(倒産寸前の時など)、それまでに解決しないといけない時間の視点もあるのです。

 

または、将来の新規事業の種まきのために、長い期間で考えることもあります。

 

問題解決のための4Pというフレームワークもあり、「Purpose(目的)」「Position(立場)」「Perspective(空間)」「Period(期間)」の4つの軸があります。

 

「目的」以外は、上記で説明しました。目的は情報収集の目的を明確化することの大事さを説いています。目的を定めないと、不要な情報まで収集してしまいますから。

 

また、問題意識を組織で共有する、合意するのも難しいことです。なぜなら、バッグラウンドが違う人達が揃うケースがあるからです。

 

前提知識や価値観が皆、違い、問題意識を共有し、合意し、一緒に解決していこうという雰囲気が生まれないのです。

 

会社の中でも、新規事業推進派と否定派などに分かれる場合があるでしょう。リスクを怖がる人達と、リスクを取って攻めるタイプは大体、対立します。

 

組織で皆で、問題を共有し、解決するのにも合意が揃わないという壁があるのです。

 

問題解決には真因を掴むことや、仮説を立てることや、問題意識の共有などいろいろと壁があることが分かります。

 

しかし、本当の問題解決はここからです。文字通りの解決策を考える段階になります。医者ならば、処方する薬を選ぶことなどです。起業家ならば、ビジネスプランをどうやって実行まで到達させるか?の具体的な解決案を考えます。

 

真因を掴んでも、解決策がない場合もあると前に書きましたが、その場合は仕方ないとして、解決策がある場合には、どれを選ぶか?を決めることになります。

 

真因が分かったからといって、解決策は複数あったり、自社の資源の候補も複数ある場合があり、どの打ち手を繰り出すか?を選ぶのか?は大事です。

 

どの真因に手を打つのか?大きく3つの戦略に分けられます

  • 問題解決の効果を高める方法。すぐに効果が欲しいときは浅いところの問題点に対策を打ちます。例として、現場レベルでの改善はすぐに顧客に反映されますね。
  • 実現性を高める方法。これまでやったことのない分野の問題に手をつけます。

やりつくした分野よりをひたすら改善するよりも、これまで考えてもみなかった分野に入った方が、実現性は高いのです。

  • 検討の効果を高める方法。悪循環を断ち切る対策を打ちます。様々な検討を重ね、ある一箇所の問題を徹底的に対処し、好循環へと変えていきます。

 

選ぶ人は裁量権があるのですが、裁量権があるということは責任もあるということです。

 

選ぶ人には責任があり、責任を明確にしておかないと、後で問題が起きたときに、責任の所在がわからなくなり、混乱します。

 

そして、問題解決に当たる人を選ぶこと(人選)が大事です。経験者やそれなりの能力がある人を選びましょう。

 

プロコン分析という手法で解決策を決めることもできます。プロ(Pro)が賛成、コン(Con)が反対という意味で、簡単に言うと、メリットとデメリットを書き出し、その対策が効果的かを判断する方法です。詳しくはP138、139で。

 

最後に、問題解決においては実行者の精神面が大事という話をします。窮地に追い込まれた上で、判断を迫られる場面が多々あります。その際に「優先順位の間違い」を起こす人がいます

 

例えば、売掛が残ったまま取引先の企業が突然つぶれてしまい、収入のないまま原価や賃金などの支払いをしなければならないときに、借入先、取引先、賃金という中での優先順位の間違いを起こしてしまいます。

 

従業員が辞めるという不安に駆られ、賃金を払ってしまい、手形取引の入金が間に合わず、倒産に陥ってしまうかもしれません。

 

従業員にきちんと説明し、納得してもらえば、会社は存続できたかもしれないのです。このように、普段は頭脳明晰な人でも、窮地の際は、優先順位などの判断に狂いが生じてしまいます。

 

参考文献

「図解&事例で学ぶ問題解決の教科書」

 

 

 メモ。

 

もう一方の仮説で検証しよう。

帰無仮説とは?

実証するために、

A 逆に「効果がない」という実証をする。B求めたい答えは「効果がある」。

→Aは実証できない!

B 求めたい答え「効果がある」は正しい。

 

「効果がない」という実証が出てこない。ということは逆に「効果がある」ということを表わしているにほかならない。「効果がある」ということを実証するために「効果がない」という検証をする。

P51。

 

真意を見つけるために外すべき7つのカギ。

  • 固定概念を捨てる。
  • 常識を疑う。
  • 感情に流されない。
  • 言葉と価値に縛られない。
  • 成功体験を忘れて前進する。
  • マスコミ情報、仕掛けに踊らされない。
  • 知識、情報を過信しない。

→真意。固定概念に囚われていては、革新的な発想力は身につかない。また過去の栄光に浸っていても新たなアイデアは生まれない。

P71。