売れれば勝ち(価値)か?〜物語を消費する人々〜

2013〜2014年くらいの記事かなぁ。質が今と比べたら、イマイチだったと感じます。

 

ある本がバカ売れしています。

学年ビリのギャルが1年で偏差値を40上げて慶應大学に現役合格した話という本です。




この表紙の女の子はモデルだそうです。週刊現代に掲載されていますし、Amazonのレビューにも載っています。

この表紙のギャルが慶應大学に受かったのだとほとんどの人は信じていたのではないでしょうか?実物ではなく、モデルだと聞いて、騙されたと感じる人も中にはいるでしょう。

佐村河内氏の件も、全聾のベートベンという物語性で売れました。曲はゴーストライターが書いていました。

音楽業界でも、出版業界でも、ゴーストライターや表紙の人物の捏造などがあります。売るために、物語性を出し、何でもやる人たちなのです。

もはや、虚飾であり、誇張だとも言えます。

 

では、物語で売ることは果たして合法的、もしくは受け入れられるのでしょうか?

消費者物語派ノウハウ派がいると私は考えています。

大多数は著者の経歴やネームバリューを気にする物語派と言えるでしょう。

少数派で、著者の経歴などを気にせず、中身だけで判断する人がいます。ノウハウ派です。

先の大学受験本の場合、「表紙のギャルにも、話題性にも惹かれず、大学受験合格へのノウハウだけが本物かどうか気にする人たち」です。

そういうノウハウ派物語をそもそも信奉していないので、騙されたとは感じないでしょう。ですが、少数派でしょう。

ノウハウ派のように中身だけで判断する人は限られています。というより、中身で判断するノウハウ派は、そもそも話題の本は手に取らないはずです。話題の本ほど、物語性が強いからです。そこには虚飾誇張が入り込んでいる可能性が高いのです。

中身だけで判断するには、豊富な専門知識と作品への選択眼が必要です。しかし、本を買う場合、普通は話題になっている本にまずは注目します。そして、ノウハウを知りたいと思うわけです。

中身で判断するノウハウ派でも、大学受験本の表紙のギャルがモデルだったと見抜いた人は少ないでしょう。出版社は売るためなら、そこまでやるのです。

物語を気にしないで、出版社の物語に付き合い、スルーし、ノウハウだけを手に入れる選択肢もあります。ですが、話題の本ほど内容はスカスカであり、物語だけで売っています本当のノウハウが書かれている本は地味なのです

世の中の大半の人は物語を消費しているんですよね。そして、出版業界も音楽業界も、物語を作ることに躊躇がない。「売れればOK」という前提で作ってきたわけです。この部分に最近、メスが入っています。

物語とは虚飾であり、誇張であり、実体とは別物と考えておきたいです。

以上です。